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  • 2020/02/26 18:22



    イメージ的に。

    お店に来てくださったお客様や、周りからはよく
    「西海岸っぽい雰囲気のお店」と言われます。

    アメリカから来られている方にも『うちの田舎みたい』『ばあちゃんちにこんなのあったな〜』とか
    好意的なニュアンスで言ってくれる人が結構いらっしゃいます。

    もちろんそこは僕自身、大好きなところだし
    そのように感じてもらえることは、それはそれでとても嬉しい事なんですが

    それと同じくらい反対側も大好きです。

    そもそも洋服屋がそれくらい、たった一つの国の端から端くらいの振り幅がなかったら、
    つまんないですよね。笑

    うちのお店にも数はそう多くありませんが

    紺ブレやローファー、ボタンダウンのシャツなどなど
    買い付けの時に、自分の中でコレだと思えるもの
    本当にいいと感じたものは連れて帰ってきています。

    今回はたまたまデッドストックで数点出てきた

    派手さは少ないですが、とてもいいシャツです。
    よろしくどうぞお願いいたします。

    。。。

    僕にとってのアイビーとは、気取らずに、格好つけないという美学
    買った時には真っ白だったスニーカーがだんだん汚れていく
    パリッとしたチノパンがはき込むうちにくたっと味が出てくる
    そういった過程や、自分だけのものになるという感覚を楽しむのって大切だと思うんです。

    そもそもはアイビーリーグに通う学生の多くは
    代々続く名家など、所得の高い層に属していました。
    成金は自分がお金持ちであると見た目で主張する必要がありますが
    彼らはその必要がなかった。
    むしろあえてラフな格好をすることが
    かえって余裕や威厳を醸し出せると思ったんでしょうね。

    今まで何度読み返したかわからない本や、当時の写真などを本で見ていると
    衿や袖が擦り切れたオックスフォードシャツやガムテープで靴底を補修したローファーを
    むしろ誇らしげに着ているのにはこういう背景があるような気もしてきます。

    日本に伝わる”古いものを大事にする”という考えは
    実はアイビーと深くリンクするところかもしれません。

    ファッションって本当に面白くて複雑なものですね。

    60年代の装いをまんま真似してしまうとコスプレになってしまいますが
    今年の春も自分のスタイルに合わせて
    アイビーをムードとして解釈し、楽しみましょう。

    つまるところアイビーって
    スタイルではなく文化なんだと思います。